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盛況のうちに終了いたしました。

第34回結晶成長討論会 開催のご案内
―体験実習をもとに結晶の成長メカニズムを探るー
最新更新日2009年11月19日 集合写真をアップ致しました.


昨年は,結晶表面の観察や“その場”観察の実習や実験結果の取りまとめの演習を多数取り入れました.これにより,学生・若手研究者だけでなく,結晶成長を学ぶ企業の技術者にも,結晶成長メカニズムを実践的に理解してもらおうという趣旨でした.自分の専門の結晶は知っているけれど,他の結晶は知らないという人のために,結晶成長を“その場”観察したり,コンピューターでシミュレーションしたりできる時間帯をもうけます.昨年は分析や環境関係の企業からの参加も見られました.今回も自由な雰囲気のなかで,結晶成長メカニズムをキーワードに結晶成長の理解を深めましょう.

NEW:結晶成長討論会賞開設
優秀なポスター発表を行い,かつ,実習での実験結果を上手くプレセンテーションした学生や30才以下の若手研究者2名に,結晶成長討論会特別賞を授与します.副賞として,平成22年に開催されるThe 14th International Summer School on Crystal Growth, ISSCG-14(http://www.isscg14.org.cn/)への参加費(約1000ドル)を補助します.
※既に参加登録を済まされた学生・若手研究者の中で,新たにポスター発表を希望される方は日本結晶成長学会事務局(jimukyoku [at] jacg.jp)までご一報下さい.
*この日本の成長学会討論会のスタイルはISSCG-14でも取り入れられることになりました.


討論会の内容
@最先端研究の講演:
「超高解像AFMにより液中で成長している結晶表面の原子像を得よう」「世界に1台しかないSpin-SEMによる超微粒子のナノ磁区構造観察」「コロイド結晶成長の謎を解き明かせ」など7件の最先端研究講演を行います.
※講演予定者(敬称略):
東京農工大学・松岡正邦「固相からの再結晶化-現象と速度論-」
京都大学・大藪範昭「液中における結晶表面の高分解能FM-AFM観察」
産業技術総合研究所・甲野藤真「スピンSEMによるナノ結晶材料の実空間スピン分析」
東京工業大学・石川正道「コロイド結晶成長の謎を解き明かせ」
明治大学・大塚岳「スパイラル成長の等高線法による数値シミュレーション」
産業技術総合研究所・山口智彦「BZ反応のラセン」
東北大学・塚本勝男「Interferometric Techniques for Investigating Growth and Dissolution of Crystals in Solutions」

A研究実習・体験実習
核生成実験や結晶成長速度精密測定などの研究実習を実施します.また,高精度表面観察やコンピュータ・シミュレーション,結晶のキラリティの判別など多数の体験実習も行います.簡単な“その場”観察の方法,その他アイデアに富む実習を計画しております.
※講師予定者(敬称略):
○研究実習
名古屋市立大学・山中淳平,物材機構・澤田勉「コロイドフォトニック結晶の作製と観察」
オリンパス・真木孝雄,産総研・徂徠正夫「位相シフト干渉計による鉱物の高精度反応速度計測」
JAXA・稲富裕光「浮遊メルトの核生成」
○体験実習
アクセルリス・アブジットチャテジー「Molecular Modeling for Power Electronics Devices with Focus on Nitride Materials」
名古屋大学・宇治原徹「身近な材料の単結晶引上げ」
東北大学・塚本勝男、北海道大学・佐崎元「Interferometric Techniques for Investigating Growth and Dissolution of Crystals in Solutions」
東北大学・新家寛正、東北大学・塚本勝男、名古屋大学・上羽牧夫「キラリティーの光学的判別」
学習院大学・入澤寿美「MCシミュレーション観察で見る結晶成長」
東北大学・三浦均「フェーズフィールド法による結晶化の数値シミュレーション:結晶とその周囲の環境との相互作用」
明治大学・大塚岳「スパイラル成長の等高線法による数値シミュレーション」
産総研・山口智彦「BZ反応のラセン」

結晶成長討論会の内容

放談会QandA


1.これまで“放談”をするために参加していたのですが、講習会と一緒になってどのような立場で参加して良いか分かりません。ちなみに私はシニア層です。
A: 主催者としても一番悩むところです。シニア層に期待するのは、将来の結晶成長を担う若い研究者に対して、実習やシミュレーションの講習で有益でかつ親しみのある指導や、コメントをしていただきたいと思っております。もちろん、自分の作った結晶をもってきて、様々な顕微鏡での比較をするなども大変有効な利用法です。若い研究者はその後ろ姿を見て育つのです。また、立場や分野によって考え方や見方の違いを若い研究者に知らしめる良い機会ではありませんか。ご協力を期待しています。前回の開催で若い会員が増えました。これを機会に会員の若返りにも一肌脱いでいただけませんか。

2.他分野の大学院生ですが、これまで結晶成長分野で聞いたことのない話が多いのでついて行けるか心配です。同様の質問は高専の学生からもきております。
A: 新しくなって第2回目の今年は結晶成長学会の会員以外の方が大半です。例えば、数学専攻や生物専攻。企業のかたも結晶成長分野以外からが大部分です。これらの方々と共に考えるために、結晶成長に対しても、新しい分野に対しても、チュートリアルな話に重点を置いていただきます。心配しないで下さい。若い学生さんが理解できない新しい研究は、シニア層にとっては更に難解です。

3.これだけの講習が本当に2.4万円ですむのですか?学生です。他に徴収される費用はありませんか?
A: これだけの機器と講師陣をそろえ、かつ、立派な会場での開催となれば、この3倍は頂きたいところです。近い将来実施予定の国際的なスクールでは、それ以上の参加費になります。幸い、今回は機器やスタッフを派遣してくださる多くの企業や、開催するホテルの好意によりこの金額で行うことが出来ました。また、講師陣はボランティアです。

4.従来の放談会で結晶成長に関わる話や、皆さん方の議論を聞くのを楽しみにしていました。今回のスケジュールでは、講演の時間が少ないように思えますが。
A: いえ、従来のエクスカーションの時間を講習時間とし、懇親会の時間を講習のまとめの時間としました。

5.多くの顕微鏡が使えそうで楽しみにしていますが、自分たちが作った結晶を持ち込み、顕微鏡による違いを比べてみたいのですが。
A: もちろん大歓迎です。最新のAFM、微分干渉顕微鏡、共焦点顕微鏡、位相シフト干渉計などが勢揃い。一緒に顕微鏡を覗いて考えましょう。実習は若い人たちのためだけではありません。

6.校費か科研費で学生の参加を補助したいのですが。
A: 問題ありません。大学によって手続きは違いますので学会事務局にご相談ください。依頼があれば、領収書には食費と宿泊費を区別して記入します。

↓画像をクリックしますとPDF版のタイムテーブル,ポスターをダウンロードしていただけます.


日 時
  2009年9月1日(火)-3日(木)
場 所
  ホテル佐勘コンベンションホール(宮城県仙台市太白区)
TEL:022-398-2233
主 催
  日本結晶成長学会
協 賛
  応用物理学会          可視科学会      高分子学会
電子情報通信学会       日本応用磁気学会  日本化学会
日本金属学会          日本結晶学会     日本鉱物科学会
日本セラミックス協会        日本鉄鋼協会     日本物理学会
日本マイクログラビティ応用学会  日本薬学会      日本惑星科学会    
参加費(実習費用,食事,宿泊費を含む)
 

2万4千円(学生) 3万円(会員一般) 4万円(非会員一般)
定員
  80名
申込み受付期間
  8月17日(月) 昼12:00(必着)に延長致しました.(定員になり次第,受付を終了します.)
参加申込み連絡先
  日本結晶成長学会事務局
〒170-0013 東京都豊島区東池袋2-62-8-507
TEL: 03-5950-1290 FAX: 03-5950-1292
E-mail: jimukyoku [at] jacg.jp

※参加申込をされる方は,件名に“討論会申込み”として学会事務局(jacg@words-smile.com)に
メールでお申込ください.その際,下記の情報を添えて下さい.
○氏名:
○所属:
○身分:
○性別:
○年齢:
○連絡先(メールアドレス,TEL):
○ポスター発表を希望される方は(タイトル,著者名,所属等)
○ その他の希望

討論会フォーカスグループ:石川 正道,稲富 裕光,宇治原 徹,小沼 一雄,木村 勇気,纐纈 明伯,佐藤 久夫,佐崎 元,澤田 勉,塚本 勝男(代表),
灘 浩樹,藤岡 洋,真木 孝夫,三浦 均,横山 悦郎